防水・小型・頑丈でありながら、どんどん高画質化していく昨今のアクションカメラ。
高性能化に伴って、どうしても密閉されたアクションカメラは、バッテリーには負荷がかかって発熱しやすいというデメリットが存在します。
アクションカメラに興味を持つユーザーの中には、熱処理性能や対策についても気になる声が多く聞かれますので、今回はAce Proの熱暴走に対するユーザーの意見と、具体的な熱暴走対策についての記事をまとめました。
これから夏シーズンに重要になってくる要素ですね!
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結論:Ace Proは熱暴走に強い
まず、結論としてAce Proは熱暴走に強いです。
Insta360の製品自体が、熱処理にも寒冷地にも強いバッテリー性能を持ちますので、Ace Proも同様にして熱暴走には強い傾向にありました。
これはInsta360という企業が、広告やマーケティングよりも製品開発にコストを多くかける企業という特徴が、良く反映された所かと思います。
つまりは、実質的な性能が良いという意味合いですね。
各社アクションカメラの公式スペック
HERO 12 | Ace Pro | Osmo Action 4 | |
---|---|---|---|
バッテリー | 1720mAh | 1700mAh | 1770 mAh |
上限温度 | 35℃ | 40℃ | 45° |
下限温度 | -10℃ | -20℃ | -20℃ |
一応、大手アクションカメラのフラッグシップモデルについて、各メーカーから表記される、バッテリー関連の公式数値を比較します。
バッテリー容量は各社でほぼ同等。
バッテリー持ちに関しては、各社で別の撮影条件でしたので、今回はあえて参考にしていません。
4K/120fpsの撮影で比較
熱停止まで | -18℃実験 | |
---|---|---|
GoPro HERO 12 | 22分 | 73分 |
Insta360 Ace Pro | 68分(熱停止無し) | 86分 |
DJI Osmo Action 4 | 55分 | 86分 |
各社の熱暴走に対するスペックを平等に比較するために、常温で高負荷の連続撮影を行ったことがあります。
撮影条件:4K120fpsで連続撮影(室温15℃程度)
条件はDJI Osmo Actionの限界性能に揃えるため、4K120fpsの撮影としましたが、恐らくこれがどのカメラにとっても最も条件が厳しい撮影だと思います。
結果として、バッテリー切れまで撮影を続けられたのはAce Proのみで、次点でDJIが惜しくも55分、GoProは22分で撮影が止まるという結果でした。
撮影後の3種のカメラを触れてみましたが、やはりAce Proが一番発熱が抑えられていました。
ただAce Proに関しても熱くはなっていたので、恐らく炎天下の同条件であれば厳しいと考えられますね。
Ace Proの8K撮影
通常撮影 | 8K24fps | 20℃ | 48分 |
給電撮影(バッテリー無) | 8K24fps | 20℃ | 104分 |
給電撮影(バッテリー有) | 8K24fps | 20℃ | 47分 |
Ace Proを8K撮影した場合、48分の所で熱停止するという結果になりました。
なお、この時のバッテリー残量は32%でしたので、バッテリー切れまでのフル撮影は、常温でも難しいという事が分かりますね。
Ace Proの8K撮影は48分で熱暴走
8K撮影については、4Kと比べて動画サイズが4倍になりますので、恐らく4K120fps撮影よりも負荷がかかったものかと思われます。
工夫するとしたら、バッテリーを抜いてUSB給電に頼った撮影をしたところ、熱停止までの時間は104分まで延長。
なお、バッテリーを入れた状態で給電撮影をしても、今回はそこまで差が見られませんでしたね。
熱暴走の情報まとめ
2023年11月に発売されたAce Proですが、既に数か月経過しましたので、ユーザーからも熱暴走に対する意見が出始めています。
以下にそれらの情報を追加していきます。
まず、多くのユーザーの認知としては、Insta360とDJIが熱暴走に強いという意見が多いですが、僕が行った実験とおおよそ合意する内容です。
こちらの方の意見では、256GBの容量を使い切るまで回したとのことですので、充電しながら半日~一日中撮影していたのでしょう。
良く見ると設定は4K60fpsで撮影しているっぽいので、通常画質なら充電しながらの撮影が可能そうです。
ただ、12月の意見というのが気になるので、これから夏シーズンの意見も待ちたいところ。
アクションカメラの乗り換えに関しては、スペックもそうですが、GoProの熱暴走を嫌ってのネガティブな乗り換えも一部ユーザーにあります。
一応擁護しておくと、GoProも熱暴走については改善もしていますので、前程ひどくは無いようですよ。
一方で、Xを探し回ると一つだけ、Ace Proにも熱暴走が存在するという意見がありました。
常温では120fps撮影でも熱暴走しなかったので、充電しながらだったのか、それとも日光に当たっていたか。
いずれにせよ、これから夏シーズンは熱暴走の対策が必要となってくるかもしれませんので、ここからはAce Proの熱暴走対策を7つ挙げていこうかと思います。
Ace Proの熱暴走対策7つ
そもそもアクションカメラというのは、バッテリーの放熱処理が非常に苦手です。
小さなボディになるべく大きなバッテリーを搭載し、そのうえどんどん高性能を求められ、おまけに防水という密閉空間です。
スマホのように表面積も広い訳ではありませんので、熱暴走の対策はなるべくしておきたいところ。
これから夏シーズンに重要となってくるであろう対策ですので、ぜひ覚えておきたいですね。
- 120fps撮影を避ける
- 4K撮影にする
- HDR撮影をしない
- 充電しながらの撮影を避ける
- バッテリーを抜いて撮影
- 予備のバッテリーを使う
- やはり炎天下は避ける
120fps撮影を避ける
fpsを上げると熱を持ちやすい
fpsはフレームレートと言い、動画の滑らかさ具合の数字ですね。
1秒間に60枚の画像で構成されるのが、60fpsといった感じですので、120fpsにすると2倍の速さで撮影を繰り返していることになります。
だからfpsは上げるほどに負荷がかかり、熱を持ちます。
人間の目は30fpsで見ているという情報や240fpsまで見ているという情報もありますが、結論通常の動画なら60fpsで十分です。
PCで見比べると30fpsよりは60fpsのほうが滑らかに感じますので、60までは上げる価値があるかもしれませんね。
僕は2倍スローまでは60fpsで撮影し、120fpsは4倍スローじゃなきゃ使いません。
よほどカッコいいアクションをしない限りは120fpsは使わずに済みますので、できれば60fpsまでで撮影したいですね。
4K撮影にする
8K撮影はよほど使わない
Ace Proはせっかく8K撮影があるのですが、クロップ(ズーム)しなければよほど気づきません。
正直画質は4Kで十分だと感じますので、こちらも負荷がかかる8K撮影は避けたいところ。
なお、2倍な気がしますが、縦横で2倍になっているので実質データ量は4倍になっているので、よほど負荷が増えそうです。
8Kの恩恵は、デジタルズームで画質が落ちないのがありがたいなと感じます。
HDR撮影をしない
実は裏で複数撮影しているHDR撮影
HDR撮影では、太陽の白飛びや黒潰れが減り、色鮮やかな撮影が出来るので、日中に良く使いがち。
なのですが、HDR撮影は裏で暗い動画と明るい動画を同時撮影し、合成するという手順を踏んでいますので、高fps同様に負荷がかかります。
特に4K120fpsでHDRをONにしたりすると、ゴリゴリ発熱しそうですので、そういった場合は部分的なカット撮影にしておきたいですね。
充電しながらの撮影を避ける
充電しながらの撮影は、やはりバッテリーに負荷をかけやすいです。これはスマホで経験済みだとおもいます。
Ace Proで行ってみると、意外にも通常の撮影と大差は無かったのですが、バッテリー寿命の事も考えると下記のバッテリー抜き撮影をおすすめします。
そういえば、余談ですが最近のスマホは発熱しにくいですが、各社頑張っているのだなととても実感、、、
バッテリーを抜いて撮影する
バッテリー保護にも
実はAce Proは、バッテリーを抜いて撮影ができます。USB充電を続ける限り切れません。
主に使うとするならば、車のダッシュボードに固定しつつ撮影したり、バイクツーリングのアクションカメラとして撮影する場合に使えますね。
どちらも炎天下にさらされやすい環境なので、バッテリー保護のためにも積極的に活用したい方法ですね。
なお、ループ撮影(30分ごとにデータ自動削除)機能をつかっていれば、簡易的なドラレコにもなります。
予備のバッテリーを使う
無料特典として貰える◎
バッテリーが熱を持ち始めたら、次のバッテリーに交換するを繰り返せば、一度録画を止めなければですが長時間撮影は可能です。
X4の方はバッテリーの有無で発熱を抑えるのは難しかったですが、Ace Proならある程度関係がありそうです。
当サイトのリンクからであれば、通常の特典から、バッテリーに特典内容が変わっていますので、よければ公式サイトを確認してみてください。
炎天下を避ける
人間だって暑いもの!
くだらない内容ですが(笑)
やっぱり炎天下はキツイので、避けるに越したことが無いですね。
過酷な条件を強いられるアクションカメラなので、むしろここまで頑張ってくれて拍手です。
その他Ace Proのメリット
熱暴走に強く、寒冷地にも強いバッテリー性能を持つAce Proですが、他にも優れる点が沢山あるので簡単に紹介していきます。
暗所に強い広角カメラなので、一眼レフのサブとしても僕は使う事があります。
LEICA製の高スぺレンズとセンサーを搭載しているので、写真を楽しむうえでも良いカメラだと感じていますね。
マウントの使いやすさ、フリップスクリーンの優位性などを紹介しつつ、スペックでは見れない使い勝手の良さなどを紹介しています。
アクションカメラとしての、GoPro HERO 12との比較記事です。使い方に合わせて、どちらがおすすめかなどが分かります。
今回の記事で、Insta360は製品開発にコストをかけると触れましたが、各カメラメーカーとの根本的な姿勢の違いなんかを深堀りしています。
結構面白い内容に仕上がっていると思いますので、よければどうぞ^^
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