最近、日本国内でも名前をよく目にするようになったInsta360というカメラ。
GoProに似たカメラだなぁと、最初は思っていた方もいるでしょうが、どうやら使っているユーザーも増えてきて、日本国内でも無視できない存在になってるのを実感している方も多いはず。
そんないきなり出てきたInsta360という会社が、どこの出身で、一体どんな企業なのか?
まあ、結論から言ってしまえば中国深センなのですが。
それが答え合わせで終わってしまうのも面白くないので、今回はInsta360がなぜ成長しているのか? 一体中国や深センでは何が起こっているのか?
おおよそ1990年~2020年までの歴史を紐解きながら、僕の知りえる範囲で考察していこうかと思います!
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急速に成長したInsta360
今や360度カメラと言えばInsta360といった立場にはなりましたが、Insta360の創立自体は2015年。
これは中国のテック企業の中でも、比較的遅めの創立ですね。
僕が知る限り、Amazonとかにある中国の家電系ブランドは、だいたい2005年~2015年くらいの間に創立していることが多いと感じます。
そんなまだ生まれて10年も経っていない企業について、まずは簡単におさらい。
360度カメラ市場で立場を確立
需要があるか疑問視されていた頃より、360度カメラ市場に可能性を見出した創設者が、2015年に創設したのが始まり。
最初はiPhoneに取りつけて使うタイプのカメラでしたが、需要と共に形を変え、今のアクションカメラのような形状に。
因みに360度カメラという枠組みは決まっていましたが、アクションカメラとして使われる想定は、最初からしていたわけではないとのこと。
今ではONE X、X2、X3と進化を遂げ、360度カメラの定番として、日本国内のユーザーも一気に増えました。
SDKIのアナリストによると、360度カメラ市場の市場規模は2023年に約11億米ドルと評価されており、この市場は予測期間を通じて約23.69%のCAGRで成長し、2036年までに約183億米ドルに達すると予測されています。
PressWalker
そして360度カメラ市場は、2036年までに大きく成長するとも言われていますので、今後も需要は高まると考えられます。
にしても183億ドルて、増えすぎ(笑)
【2023年】GoProを超えたアクションカメラ
一つの市場で需要が増え始めると、通常の企業なら事業を拡大するのが定番です。
案の定2023年に突如として、フリップスクリーンと大手レンズメーカーとタッグを組んだ、変わり種アクションカメラを発表。
この以前にもGO 3やONE RSといった、今までにないタイプのカメラも持っていましたが、Ace Proに関してはGoProを超える性能として、今まで以上に興味を引かれたユーザーさんも多いと思います。
Insta360への見る目が、一段上がった気がします。
わりとお茶目そうなCEO(笑)
創設者JK Liuは1991年生まれ。
超ざっくり説明で、「クリエイター」「製品はこの人が構想してる」「親日(というかアニメ好き)」。
GoProが起業家サーファーだとしたら、この人は起業家クリエイター。
だからシステム開発とか製品開発まで携わっていて、会社を上から動かしているような人だそうです。
なんでも日本のアニメがめっちゃ好きだそうで、過去にナルトとか鬼滅の刃とコラボしちゃっています。
写真の後ろにはキティちゃんもめっちゃいますね(笑)
失敗する成功するにかかわらず、色々やってみようとするために、社員さんがあたふたすることもあるとかないとか(笑)
ではここからはメインコンテンツ!
Insta360の出身地、中国と「深セン」について、じっくり深堀していきます。
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Insta360の所在は「中国・深セン」
Insta360は2015年に、中国深セン市でスタート。
深センは地図で言うと香港のすぐお隣。ベトナムの首都ハノイくらいの緯度に位置する場所で、結構南の方。
というか改めて中国デカいや。
中国の「シリコンバレー」
深セン市がよく例えられる言われ方として、「中国のシリコンバレー」という言葉があります。
シリコンバレーはアメリカカリフォルニア州北部の、超ハイテクエリアの事を指すのですが、適当に挙げても以下の企業が集まっています。
Apple、インテル、Google、Facebook、アドビ、Twitter、、、
ちなみに何が「シリコン」かというと、ITやテック系に良く用いられる「半導体」にシリコンが良く使われるからだそう。
深センは中国版のシリコンバレーという訳らしいです。
それに加え、深センの1週間はシリコンバレーの1カ月とも言われます。
単純計算して4倍なのかは分かりませんが、とりあえず深センの企業が他より早いスピードで動いているのはイメージしやすいですね。
深センの企業
テンセント・DJI・HUAWEI・Skyworth・ハイセンス、、、
テンセントはWeChatと呼ばれる、中国版LINEアプリの会社だそう。
正直なところ、DJIとHUAWEI以外は僕も知りませんでした。本家シリコンバレー程、世界的に知名度のある企業では無さそうですね。
実はこれも深センがまだ発展途上にある点だと、僕は思っていまして、ある分野で世界的な企業ではあるが、世界を動かす企業はまだない。
そんな気がしています。
Google・Twitter(X)・Facebook(Meta)・Appleなどの企業は、もはや世界の常識を動かしました。
深センからそのような、本当の意味で世界的な企業になる会社が出てくるのか?
実は僕も興味がありまして、Insta360にも関係のない話では無かったり。
ひとまず次へ進めましょう!
平均年齢
深センの平均年齢は32歳とのこと。
これは東京23区の平均44歳と比べると、丁度一回り若いですね。
1990年代から人材が集まり、2010年頃より特に注目され始めた中国ですので、日本よりも若く、働く人材が活発なのも特徴ですね。
それでも近年中国は、発展途上国ではなく先進国として認められ、労働人口の加速も止まったとの話ですが、ひとまずこの頃まで活気づいていたのは確かなお話。
世界的に見る深センが、どんな立場にある都市なのか?
中国の1990年~2010年頃までの経過をもとに、考察していきましょう。
そもそも中国の発展
そもそもの中国の発展の話をしてみますね。
人口=労働力 1990年代~
皆さんがイメージする中国と言えば、「安い」と「労働力」でしょう。
1990年代から中国の労働力に目を付けた世界各国の企業が、生産拠点を中国へと移し「世界の工場」と呼ばれるようになりました。
これはイメージが付きやすいですね。
縫製業・金属加工業・家電、、、
今や多くの日本メーカーの製品も、裏をよく見ると「Made in CHINA」と書かれるのを目にします。
ユニクロだって日本のメーカーですが、製造は中国です。
そしてこの頃、同時に日本の優れた職人も、実は中国に移ったりしていますね。
優れた職人が中国に行き、中国国内の労働力は技術を身に着ける、そして生産の基盤が中国国内で出来上がる。
2000年代から中国は、ただの工場では無くなっていきます。
1990年代後半~2000年代前半、世界中の企業が中国に進出し、あらゆる製品を製造したノウハウが中国には蓄積されている。
引用:現代ビジネス
世界の工場から「世界の市場へ」 2000年~
2003年から2007年までGDP成長率は5年連続して10%を超え、今もなお、10%前後の驚異的な成長率を維持しています。
gyokusendo.com
少し前に話題となりましたね。
日本目線では、中国にGDPが「抜かされた」という印象を持っている方も多いはず。簡単にまとめちゃいますね。
国内の農村部から都市部へ優秀な人材が流れ、日本からも人材が中国都市部へ流れます。
そして他の国から安価で大量にモノを作ってくれる存在だった中国は、労働力を武器に「自力」を付けるようになりました。
こうして2000年を超えたころから、中国都市部では多くの「ブランド」が立ち上がるように。
ただマネるだけでは、本家の劣化版で終わってしまい、競争に勝ち続けることは難しい。そうではなく、他社の優れた特長を自社に取り入れ、ビジネスの新たな組み合わせをつくることで、差別化を量産していっている。
引用:東洋経済
Amazonにある聞きなれないブランドを調べてみると良く分かりますが、その多くが2000年以降に創立された中国のブランドであることが分かります。
おおむね2005年~2015年に創立されたものが多いでしょうか?
Insta360も例外ではなく、深センという都市部に集中した優秀な人材・モノづくりの基盤、そして創設者のアイデアなどが総合したことで、急速な発展をしたのだと考えられます。
こうして深センのような都市部では、今までのような「工場」から脱却し、自社製品を製造・販売をする「市場」へと変化を遂げたのです。
日本は「先に」発展した
これではあたかも、日本が後れを取っているように思えますが、そうでもありません。
日本は中国より「先に」発展しただけの事だと考えると、わりと簡単に合点が行きますね。
戦後、敗戦国になった日本がアメリカに輸出していたのは、ブリキのおもちゃや、飾りのついた爪楊枝などでした。そういうものには「メイド・イン・ジャパン」(あるいは「Made in Occupied Japan」)と書いてありました。当時のアメリカ人からすれば、こういったモノは「貧しい国から輸出された粗悪なモノ」というイメージでした。
引用:cakes
高度経済成長前の日本というのは、普通に粗悪品の代表だったようです。
確かにその頃覇権を取っていたのは日本ではなく、アメリカやヨーロッパですよね。
戦後の高度経済成長に伴って、日本は海外から多くの技術を参考にします。
元々東アジアの人たちは丁寧だからか、技術と経済成長が合わさったおかげで、その頃日本のいくつかの企業が世界的な企業に発展したのですよね。
中国の大手企業が2000年以降の所が多いのに対し、日本は20世紀から存続しているのがほとんど。
SONYとかPanasonicとか、トヨタだって古い企業ですよね。
日本は中国より先に成長しただけの話です。
ただちょっと、中国の政治的な仕組みと労働力の多さによって、驚異的な成長速度というだけの話。
カメラ系の企業も多く集まる「深セン」
僕はAmazonの謎ブランドとかをひたすら調べるというサイトも作っているのですが、既に100以上の企業を調べたうえで報告しますと、その多くが中国「深セン」であることが多いです。
特にカメラ系、防犯カメラは8割が深セン。
さらに調査をすると面白いことも分かるのですが、アクションカメラに至っては9割以上が深センという事。
それほどまでに、深センはカメラ系の企業や工場が集まっているようです。
深センから世界的なメーカーへ
テンセント・DJI・HUAWEI・Skyworth・ハイセンス、、、
そんな深センからは少しずつ世界に名が知れる企業が生まれ始めていると、先ほど触れましたが、ひとつ分かりやすいのはDJIでしょうか。
2006年に創立したDJIは、最大手ドローンメーカーで、Insta360より9年先輩。
ドローンでは市場を支配、アクションカメラなどの製品はInsta360の良きライバルといった立場ですね。
DJIやHUAWEIのカメラも、深センで完結しているのでしょうか?
日本からもOEM製造を受ける
そして深センに注目しているのは中国国内だけでなく、日本のベンチャー企業も着目。
上記のネットワークカメラは、安価かつ高性能で評判の、アトムテックというベンチャー企業のカメラです。
創設者は元「富士通」出身のエンジニア。
中国には深セン(広東省)地区を中心にメーカーやサービス提供企業の要望に応じた機器を設計から生産まで一貫して手掛けるODM(Original Design Manufacturer)工場が多数ある。こうした企業が手掛けるネットワークカメラ製品の中から、既に他社で実績がある製品を敢えて選んで流用する。
日経XTECH
彼は深センの工場に着目し、自社製品を深センに委託することで、安価に高性能なものを作れるという仕組み。
設計はこのA街で、製造はB街で、、、と、一貫しない工程は品質のバラつきが生じます。
深センではそれが完結しているがために、コスト的にも品質的にも良いものが作れるという仕組みなのですね。
このように日本のベンチャー企業からも、深センの様子が何となくですが把握できる気がします。
Insta360の魅力
ここまで調べてみると分かってくるのが、今や中国という国は、安価にモノを作ってくれる工場では無くなっているようです。
かつて国外の企業の製品を作っていた工場は、技術とノウハウを身に付け、それを武器に次々と独立。
自国で設計~製造を完結できるようになったInsta360は、PDCAサイクルも早く回すことで、どんどん新しい製品やアプリ開発を行っています。
また、深センのITテクノロジー系企業は中国の他の企業と比べて、税制面で優遇されるという仕組みもあります。
結果として、ユーザーが求める製品開発や、アプリの改善に反映されていることで、我々ユーザーがより楽しめるという構図になっているのを感じます。
以下に、僕が感じるInsta360の強みや、製品として面白いと感じるところを挙げていきます。
アプリが優秀
Insta360は、360度カメラや性能の高いアクションカメラが先立って評価されているように感じますが、個人的にはアプリ性能の高さを評価したいなと感じています。
これは実際にInsta360製品を購入し、アプリを使い、他社アプリと比較しなければ感じることのできないものではあるのですが。
もちろんDJIやGoProアプリも優秀ではあるのですが、Insta360アプリは「速度」「バリエーション」「手軽さ」の面で、一つ抜けています。
例えばAIを駆使した自動編集は最もバリエーションがあり、ユーザーにとっても手軽です。
それにアプリはもちろん無料で、早い段階からアプリ接続も安定していました。DJIと同じく追跡機能も搭載。
「価格面」「機能面」でいえば、他社の良い所取りとも言えますね。
製品のバリエーション(ユーザーのニーズに答えたカメラ)
Insta360は公式サイトを見てみると、意外にも製品のバリエーションが多いことが分かります。
360度カメラは定番として確保しつつ、最近ではアクションカメラ系にも販路を拡大。
例えばGOシリーズのように小さなアクションカメラは、今まで手持ちで使うか武装して使うかしか選択肢が無かったアクションカメラに、「私服で使える」という新たなニーズを作り出します。
これはニーズがあったから作ったというよりは、どちらかと言えばGOシリーズがニーズを提示してきたように感じますね。
アクションカメラはこんな使い方だって出来るんだよ!って。
最新アクションカメラのAce Proについても、ただGoProを超える性能というだけではありませんでした。
フリップスクリーンは思いもしなかったシステムですが、使ってみるとアクションカメラでもあるに越したことはないと思うくらいにはありがたい。
アクションカメラだからと言って、アクションに拘らない性能は、夜間撮影や日常使いに向いています。
GoProとはライバルのようで、実は半分横道それたような製品づくりが、僕たちユーザーが面白いと感じる所以なのかな?と感じますね。
ユーザーの満足度に対する改善
Insta360ユーザーが増えている理由はまだあって、スペックが良い、製品が新しい、アプリが良いなどの、プラス方向のポジティブさだけではないという事もありそうです。
それは、サポートやバッテリー性能などの、ネガティブイメージの改善です。
アクションカメラはバッテリーの発熱や、耐寒性能に難があるというのは(個人的に)有名な話だと思っています。
バッテリー性能に関しては、Insta360のカメラが最も性能良く、実質的な撮影にも優れていることが分かります。
おそらくユーザーストレスの半数以上が、このバッテリーだったと思います。
もう一つがサポート面。
どこかのコメントで見たことがあるのですが、数年前までInsta360は、サポートが悪かったとの意見を聞きました。
おそらく急速な企業発展の弊害だと思いますが、人材確保とユーザー増加が不釣り合いだったのだと考えられますね。
今では日本語対応も可能になりました。
なんならLINEでの対応もしてくれましたし、サポートの方は丁寧な対応でした。普通に日本の方っぽかったです。
各国に合わせたサポートをしているという点でも、企業としての体制が整ったようにも感じます。
また、製品の保証についても手厚いサポートもされていたりします。
Insta360の製品は売りっぱなしではありませんので、こういった点からも他社カメラと同じく、安心して購入できる企業だなと感じます。
プロ向けの製品
中には200万円以上するような、超高性能カメラも作っているのが面白い所です。
Insta360の考え方としては、このようなプロ向け製品を開発することで、より上位の所からノウハウが蓄積され、それを一般向けカメラにも落とし込める。という考えだそう。
このように、ただ需要があるか無いかで製品づくりを決めるというよりは、新しい分野や市場に着手していくところも、見ていて面白いなと個人的にも思います。
もちろん、本当に需要そっちのけで、好きを丸出しにしたものも出したりしていますが(笑)
ポケモンとか出たら買うかも。
中国深センから、世界的な企業に
深センという2000年以降より急速に発達した都市に存在する、Insta360という若い企業。
今後も深センという立地を生かした製品開発を、攻めの姿勢で繰り返してくると思います。
最終目標を、実はSONYのような企業と大きく掲げるInsta360は、今後も斜め上の製品を発表しつつ、趣味を拗らせた日本のアニメコラボもたまには出しつつ、、(笑)
観察してても面白いと思いますので、これよりみなさんも興味を持っていただけたなら嬉しいです^^
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【おまけ】IT産業以外の発展
ここからはおまけです。
深センに関わらず、他にも発展している都市もありますよ、ということをカンタンに紹介します。
僕は別にアウトドアブログをやっているので、そこでも中国企業の発展というか、いい意味でのヤバさを実感しているのですよね…
うかうかしているとホントに日本の企業やばいよ、、、食われちゃうよ、、、
って感じです(笑)
金属加工業(浙江省永康市)
深センよりもずいぶんと北に移動し、浙江省永康市という所は金属加工業で有名みたいです。
アウトドアグッズで、チタンを精密に加工したり、ステンレスやアルミ鍋の安くてイイのがあったりと、日本企業のものより実は好んで使っていた事から発見。
こんな感じのものですね、このブランドも良く使っていますが、精度も良く使いやすいです。
浙江省永康市が五金(金属加工製品)産業における「世界の工場」となっている。各メーカーの企業努力に加え、市政府による支援策も追い風。
ashu-chinastatistics.com
永康市は工業総生産高の90%を五金産業(中国でいう金属加工業や機械部品生産の総称)が占めているらしく、この都市は金属加工業バージョンの「世界の工場」となっているみたいですね。
既に日本でも安価で良質なこういった製品が出回っているので、むしろ永康市についても、世界の工場から市場へと変化しているのだと思います。
今朝(7月14日)の日本経済新聞朝刊一面に、トヨタが電磁波鋼板と呼ばれる高機能鋼材を中国の最大手鉄鋼メーカーの宝武鋼鉄集団から一部、入れることにしたとの報道が出ていた。
引用:馬場錬成
縫製業
中国は縫製も得意なイメージがありますよね。
しまむらとかユニクロとか、安い衣類を見ていると、だいたいがメイドインチャイナ製。しかもそんなに悪くない。
以前アウトドアのたまに聞くようなブランドの服が、5000円くらいでメイドインジャパンだったのですが、正直縫製はあんまり良くなかったです。
生地はパリッとしていましたが、これなら2,980円でユニクロかなあ、、なんて。
中国であれば何十年にもわたって、海外にあるアパレルメーカーからの注文を引き受けてきました。
コストダウンやクオリティアップなどの要求を何度も突きつけられる中で、生産技術や体制を見直し、要求に応えられるようレベルアップしてきた実績があります。安くて高品質という難しい要求を満たせる、数少ない国と言えるでしょう。
出典:Apparel OEM
ユニクロも中国に委託していましたし、GUとかもそうですよね。
若干人件費の高騰もあって、メイドインベトナムの物も増えてきましたが。
要するに世界的なアパレルブランドが中国へ製造委託をしていたおかげで、働く人材が縫製を得意になりました。
世界の工場から市場になっていく流れは縫製も同じくして、一番分かりやすい例で言えばSHEINなんかがそうですね。
ブランドはアメリカに置きますが、製造も含めて実態はほぼ中国が動かしています。
働く人材は40~50代くらいだと思いますので、ここからは人材確保の問題が出始めそうですが、、、
中国の今後については置いておきまして、縫製技術はアパレルだけでなく、テントやリュックなんかにも生かされています。
アウトドア需要が高まった2010年代には、僕の知る限り10以上はテントを取り扱うブランドが乱立していますね。
これら中国製アウトドア製品も、僕は結構好んで使っていまして、安くてそれなりに品質が良いんですよね。
乱立したと言いましたが、中には既に国産テントを超えるクオリティと価格の物も出ちゃってます。
いずれにせよ、働く人材の技術が強く、その人材の数がおおいというのは、システムが構築されてしまえさえすればこうも強力な力を持つんですね。
こんな感じにITや電子機器以外の分野でも、「優秀な人材×独立」という組み合わせで、あちらこちらで優秀な企業が出来上がっているのが事実です。
Insta360はその中でも、360度カメラというジャンルに目をつけて、深センが得意とするテック系の技術と合わさり、こうも成長したんじゃないかな?
そう思います!
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