DJIからハイスペックな360°カメラのOsmo 360がリリースしましたので、購入して何日か使ってみました。
YoutuberやYahoo!ニュースなどのレビューが幾つか挙がっていますが、スペックを並べただけでは気が付かなかった事もあるので、改めてレビューしてみようかと思います!

テーマは、Osmo 360の良かったところ、気になったところです。
元々がInsta360 X5ユーザーと言うだけあって、Insta360 X5よりも優れている所にも気づきましたし、X5の利点を再確認した項目もありました。
DJI Osmo360はスペックが高いので、「スペックが高い!」なんてのは今さら言いません。
あと、夜間撮影もできる、とかは最近の基本スペックなので、これも割愛しています。



X5をメインで使っていた人間が、Osmo 360を使ってみた感想、って感じですね!
では、Osmo 360の7つのよい所から、どうぞ!


よい所①
バッテリー関連の強さ
Osmo360のスペック的に分かりやすいのが、バッテリー関連が強いです。


1950mAhという、割と控えめなバッテリーながらも、スペックで100分以上の8K撮影が可能。
実測で110分の8K撮影が出来たので、撮影時間はX5の標準バッテリーよりも長いです。



やっぱり、バッテリーにシビアなドローンを扱っているだけありますね!
X5 | Osmo360 | |
---|---|---|
バッテリー容量 | 2400mAh | 1950mAh |
8K撮影 | 1時間25分 | 1時間50分 |
20分充電(30W) | 60% | 62% |
互換性 | Action 5 Proと互換 | |
強化バッテリー | 2700mAh | |
熱暴走(28℃室温) | なし | なし |
X5の通常バッテリーと比較したデータを載せておきますが、より性能が良いのが分かります。


それと、Osmo Action 5 Proとのバッテリー互換性もあるので、既存ユーザーの方はさらにメリット。
とはいえOsmo Action と画質の傾向は似るので、既存ユーザーこそX5を買った方が有意義な気はするんですが。



むしろAce Pro 2ユーザーはOsmo 360買ってみてもおもしろいかも(笑)
よい所②
自撮りに適したHDR画質
画質はX5と個性が全然違いますが、個人的にOsmo360は自撮りに適した画質だと思っています。


これはデメリットの方にも触れますが、Osmo360はHDRが常時ONになっているゆえ、コントラストが低く色味が出やすい画質になっています。
景色を撮影するには立体感や深みに欠けますが、自撮りだとOsmo360の方が良いですね。
特にOsmo360のHDRはコントラストがかなり低く、ポートレートモードに近い画質になるので、顔がパッと明るく、優しい印象を与えるかと思います。



シングルレンズを活用する人には良さそう!


また、色味も暖色傾向かつ、やはり全体的にコントラストは低いので、撮影した画質は優しい雰囲気に仕上がると思います。
よい所③
軽くて取り回しの良い形状
Osmo360は実測184g程度と、360°カメラにしては軽い部類です。



スペック値183g、SDカードを入れた実測184.1gでしたね!


Insta360 X3が180gだったので、今のアクションカメラ大型化の傾向からすると、結構ありがたい大きさ。
下記のように、ヘルメットに取り付けた際のバランスもそこそこ良いので、特にアクションユーザーにはこの大きさが利点になりそう。





縦の長さが短い分、空間的な省スペース化も感じられそうです!
よい所④
内蔵メモリ搭載
Osmo360は内蔵メモリに128GBのストレージが搭載しているので、SDカードの入れ忘れに便利です。


128GBのSDカードは、公式サイトで2,750円なので、その分の実質価格が安く感じられるのも良いです。
アプリメインのユーザーは恩恵は少ないですが、個人的にはPCでデータ管理することが多いので、SDカードの入れ忘れに対する保険になるのもありがたい。



僕としては、内蔵ストレージはかなりメリットかな。
よい所⑤
後編集の自由度が高い10-bit撮影
Osmo360は10-bit撮影やLog撮影をするのに都合が良いです。


比較参考としては、X5はLog撮影が5.7K60fpsまで対応に対して、Osmo360は最高画質の8K50fpsでのLog撮影に対応しています。
そのうえ色情報は8-bitではなく10-bit対応なので、高い解像度と豊富な色情報を残した状態での撮影が可能。
よい所⑥
単純に安い
価格は本体価格が安いですね。
実質価格によっても変わってきますが、多くの方がOsmo360の方が安くなるパターンが多いです。
具体的には自撮り棒を持っていて、クラウドを必要としない人なんかは、1万円以上安くなります。
Insta360 X5 | DJI Osmo360 | |
---|---|---|
価格 | 84,800円 | 67,100円 |
自撮り棒込み | 84,800円 | 75,570円(+8,470円) |
ストレージ(256GB)込み | 90,000円 +5,200円(256GBSDカード) | 78,320円 +2,750円(126GBSDカード) |
クラウドストレージ | 1年間無料(1TB:18,000円分) |
よい所⑦
操作感が良い
Osmo360は本体の動きがスムーズで、特に起動速度に関しては爆速です。
マジで爆速なので、光速と音速の差を30cm距離で感じれるくらい(気のせい)。



何なら0.1秒先回りして起動している気がする(気のせい)。
Osmo Action 5 Proは寝起きでの起動に10秒くらいかかりましたが、Osmo360は寝起きの遅さも多少は改善しています。


ここまで、
Osmo360のこれら7つのよい所を見てきました。
が、どうしても今までがInsta360 X5ユーザーだったので、同時に使っていると良い部分も見えてこれば、気になるところも見えてきます。
ってことでここからは、Osmo360を使っていて気になる所を5つ、あげていきます。



基本の性能がよいので、ここが良ければっ!
って感じの細かい所が多いです!
気になる所①
単純にX5に画質で劣る(と、思っている)
X5との比較の時はあえて言葉を濁しましたが、撮って出し画質に関しては、単純にX5に画質で劣ると感じます。


もちろんProモード撮影後の編集に関しては変わってくると思うので、今回は基本設定での話ですが。



色編集に関しては勉強中ですので、待ってください!
と言うのも、Osmo360はX5と色味やコントラストを大きく変えることで、上手に画質を作っているのですが、こと「限界性能」に関してはX5のほうが上手かなと。
理由は幾つかありますが、そう感じた理由は
- 夜間画質の比較
- HDR画質の白飛び具合
- ノイズの発生
- X5との画質の「ズラし」
この辺りで説明が出来そうかなと思いますね。
夜間画質で劣る
なんといっても夜間は撮影条件が悪いので、カメラの限界性能が現われやすいです。
- 白飛び
- 暗所における光の抑え方
- チラつきの出やすさ
この辺りがX5に比べると、まだちょっと完成度が足りないな、と言った印象を受けました。


例えば暗所における明かりの白飛びですが、Osmo360は白く飛んでしまっているのが分かります。


黒くあるべきところは、逆に明かりが影響しています。
それぞれの色の独立もイマイチで、暖色は寒色に、寒色は暖色に影響されている色味になりがち。



これはAce Pro 2とOsmo Action 5 Proの関係性とよく似ていました。


チラつきはどちらも良く抑えられていますが、場面によってはOsmo360にのみチラつきが発生することが多かったです。
逆はそこまで無かったですね。
夜間以外はHDR画質で誤魔化しやすいですが、暗所における光の処理は性能差が出やすいので、実質的な限界性能はX5の方が完成度が高いのかもしれません。
log撮影で後から露出編集をしたら、また変わってくるかもしれませんが。



これはあくまでナイトモードの性能ですね!
白飛びはもう少し抑えたい
白飛びが出るのは暗所だけではなく、HDR画質にも言えます。
例えば同じHDR撮影の場合だと、X5のHDRの方が白飛びは抑えられていました。


逆光にしたときの色被りの抑え方も、X5の5.7KHDRが綺麗かなと思います。


これら白飛びの抑え方に関しては、X5が7月にアップデートしたときに画質が向上した、アダプティブトーンという追加機能によるものが大きいんじゃないかなと思いました。


ただ、Osmo360はデフォルトでHDRがONになっているので、おなじ8KならOsmo360の方が色味が良かったりするので、この辺は難しいですが。


この画像だと、HDRがOFFのX5の方が色が被り気味なんですよねぇ、、、



何とも言えんですw
ノイズの発生は気になる
Osmo360は8Kでも常時HDRがONなので、明るさ的には非常に見やすい画質となっているハズ。
が、いつでも影の部分の明るさを補正しているので、ノイズは感じます。


例えばこの自撮り画角のズームした顔ですが、おでこの影の部分にざらつき(ノイズ)を感じます。
暗い場所の感度を上げているがゆえに現われる、HDRの弱点とも言えるかも。
まあ、自撮りをするには多少のノイズがあった方が、むしろアラが隠れて良いのですが(笑)



だからOsmoは自撮りに向いているって思うんですよね。


ただやっぱ、ノイズはざらつき感を作ります。
その上、Osmo360画質の特長としてはコントラストが低めとあって、景色の立体感はどうしても乏しく感じます。



逆に良く言えば、「柔らかくて優しい画質」ですね。
この辺り、バチバチのHDRは画質が良く見える反面、使い込むほどに物足りなく感じるかもしれません。
X5をかなり意識した画質
このようにOsmo360は、X5とは色味もコントラストも全然違います。
が、おそらくあえて「X5とのズラし幅」を大きくしているんじゃないかな?、と感じました。


真っ向勝負でX5と張り合うと、まだ限界性能では勝て無さそう。
だから、あえて特徴を大きく変えることで、Osmo360の画質を好むユーザーに絞った客層にアピールしている。



全く個性が違う画質をしているので、どっちが良いとかは精査しにくかったですね。


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同じ画角の撮影をひたすら比較して感じたのは、この辺りかなー。
ぶつかり合うよりズラした方がユーザーを引き込むことが出来そうなので、戦略としては多分最適解なんじゃないかなと思いました。
ただし画質に関しては何度も言うように、10-bit撮影の編集後は変わると思います。



お気づきの方などいらっしゃれば、コメントよろしくです!
気になる所②
アプリのバグ?
おそらくそのうち治りますが、アプリのバグは1日で何回か見かけたのは気になります。


これはダウンロード後の動画の冒頭2秒の部分ですが、Osmo360の方が崩れていましたので、そこをスクショした感じ。
なお他にも動画は10件以上ありますが、これだけでした。



低確率でしょうが、こういったバグは気になるかな。
あとは、スマホアプリで追跡が上手くできず、アプリの起動しなおしが必要だったり↓
アプリはサクサク動いてくれていいのですが、まだアプリ挙動の安定感としては不安が残るかな。



多分だけど、改善アップデートが入る気がする。
気になる所③
PC編集が非常に重い
個人的には画質よりもアプリよりも、何より気になるのがPCソフト編集の難しさです。



Osmo360をPCソフトで編集するのは諦めた方が良いでしょう。
下記はPCソフトを動かしている様子なのですが↓
Osmo360の8K画質は、PCソフトで動かすには結構な根気が必要そうです。
参考までに僕のPCスペックです↓
価格 | 231,980円 |
---|---|
機種 | raytrek R5-AA6 第12世代Core搭載 |
CPU | インテル Core i7-12700H |
GPU | NVIDIA GeForce RTX 3060 6GB GDDR6 + インテル Iris Xe グラフィックス |
メモリ | 32GB |
SSD | 1TB |



割とイイの使っているはずなんですけどね。
本格Youtuberとかも普通に使ってくれるレベルのスペックだとは思います。
ですので、Osmo360の動画をPCで編集したいとなると、かなりのハイスペックPCが必要になってきそう。
これで8K30fps撮影なので、フルスペックの8K50fpsとか10-bit撮影の編集だと、どうなるかは想像したくないです(笑)
気になる所④
持ちにくさと片手操作の難しさ
軽くてコンパクトなのは良いですが、四角形状は個人的には使いにくかったです。




というのも、普通に持って片手でスワイプしようとすると、裏面のレンズに指が触るんですよね。
縦長形状で細身のX5の方が、16g重くとも操作としてはやりやすかったです。
片手で持つなら↓






どうにかは出来ますが、なかなかに無理がある触れ方になり、落としそうになります。
女性の方は特に動かしにくいかもしれません。



ま、両手で使えばいいんですがww
重箱の隅をつついてすみません(笑)
気になる所⑤
マイクの遅延
Osmo360で撮影した動画は、マイクが0.1秒程ずれていました。
みたところ、多分全部ずれています。
こんな感じ↓
比べたら気になるくらいなので、単体なら気づきもしなかったかも。
ですがまあ、遅延があったのは気になったので、一応報告かな。



これも同じく、改善アップデートが入る気がする。
音質は好みによるかと思いますが、どちらもマイク性能は良いので、遅延が改善されたらさらに良くなりますよね。
気になる所⑥
やや弱気な10m防水
気になったのは、DJIにしては控えめな10m防水という数値と、バッテリー蓋の柔らかさです。
とりあえず下記の動画で↓
対側にある電源ボタンを押すと、多分多くの方が気が付くと思うんですけど、バッテリーのフタが柔らかくちょっと沈みます。
で、僕のはちょっとパカパカ音もするので、余計に気になります。


こうしてみてみると、パッキンの薄さとか蓋の薄さが気になってきました。
Osmo Action 5 Proが20m防水で、かつ剛健さがウリなDJIなゆえに、控えめな10m防水ってのが余計に不安に感じます。
まあ多分大丈夫なのですが、Action 5 ProやX5よりも低い10m防水とスペック表記がされているのは、誤差では無さそう。



予言しましょう。
Osmo360 2が出るなら、95%ここは改善される!
あ、六個目になってた。
DJIはこのへんちゃんと作り込んでくるメーカーなので、次は改善していると思います。
気になる所⑦
スティッチングの甘さ
タイトルが「いいところ7つ、気になるところ5つ」だったのに、増えて申し訳ない💦
サムネを既に作ってあったので、そのままタイトルは5つにしているだけです(笑)



使っていると、気になるところがどうしても増えてくる💦
Osmo 360の気になるところとして、スティッチングはやっぱりちょっと甘いと感じました。
どっちもカメラを横にすると、正面に立った時の顔が細くなるなどの画質劣化はありますが、「色」としてスティッチングの境界がハッキリ分かるのはOsmo 360の方かなと感じました。



広大な景色で撮影する時なんかに、もしかして感じるかも。
360°カメラの基本性能なので、やっぱりInsta360の方が成熟している所かな。
X5の完成度が高いだけあって気になる
ってなわけで、Osmo360の悪口を言いました(笑)



重箱の隅をつつくような指摘すみませんw
いま見返しても、細かい不満ですねww
熱暴走してどうにもならん!とか、何度も止まる!
みたいな致命的な弱点ではなく、あくまでメインにX5を使っていたからこそ、気になった部分ではあります。



X5の完成度が高かったので、Osmo360はまだ粗削りな部分は感じましたね。
デメリットを補うだけのメリットはもちろん
これも確かです。


スペックはマジで高いし、8K50fpsHDRというバケモノ高負荷ビットレート撮影を、よくもまあ熱暴走も無く撮影を続けるわ。



スペックはマジだと思う。
1950mAhで2時間近く8Kをぶん回すのもヤバいです。
重量制限の中、ドローンをぶん回し続けているメーカーのバッテリーなだけある。


とやかく言ったけど、画質は普通に良いし。
HDRを活かしながら、上手く良い色に落としてきたし。


なによりアウトドアユーザーの僕的には、軽さと大きさは正義すぎるし。
ってなわけで、Osmo360のために色編集も覚えよ、って思えるくらいに魅力はありましたし。



あと多分、今回つついたデメリットの半分以上は、Osmo360 2で無くなっていると思う。
間違いなくInsta360 X5のユーザーの何割かを引き抜いたでしょうし、ライバルを刺激してきましたね!


次もたのしみです。
DJI Osmo360の外観を見る
ってことで、最後はOsmo360の外観をザーっとみて、終わります!



せっかく撮影したのでどうぞ(笑)


DJI Osmo360の付属品一覧は下記になります
- エクストリームバッテリーPlus(1950 mAh)
- カメラプロテクティブポーチ
- USB-C to USB-C PD ケーブル (USB 3.1)
- Osmo 360 ラバーレンズプロテクター
- 説明書各種
本体はチッピング加工的な塗装で、傷が目立たなさそうなのが良き。


ポーチは二気室なので、バッテリーとか入れておくのに便利。


上から。
レンズの出っ張りはコレくらい。


Micro SDは、公式推奨のキングストン社のを購入。


128GBは既に内蔵されているので、128GBを買い足せばOKなのが嬉しい。
マウントは1/4インチネジ穴と、Osmoで互換性のあるクイックリリースマウント。


Osmo 360用のマウントもあって、別途購入しました。


これなんですが、まっすぐで止まるようになっているのと、自撮りに丁度良い角度でも止まるようになっているので、360とシングルレンズどちらでも使いやすいのが地味に良い所。



よいところ8個目だけど、細かいことは気にしないでw


レンズ交換が自分で出来る仕様では無いですが、送料込みでも5,000円くらいで対応してくれそうなので、メーカーにおまかせできるのも良いですね。


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